新刊のお知らせ
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

『伊香保温泉殺人事件』@実業之日本社文庫
 温泉殺人事件シリーズ 待望の文庫化! 8月4日発売

「オリジナル全国湯けむりかるた」創作コンテストに応募した警視庁捜査一課、志垣
警部と和久井刑事の珍コンビ。

結果はなんと優勝。記念に招待された群馬の名湯・伊香保温泉で二人は、石段街で起
きた観光客の転落死に遭遇。

単純な事故と思われたが、同行の男が失踪し、現場には「い」ではじまる<かるた>
の絵札が一枚と「殺人はこれで終わりではない」のメッセージが……。

【解説/大多和伴彦】
『ヒマラヤの風にのって』新刊発売のお知らせ
 吉村達也 最後のノンフィクション・エッセイ 

『ヒマラヤの風にのって』
「進行がん、寿命3週間の作家が伝えたかったこと」

角川書店より7月31日発売!

「本書の著者であるぼくは、この本が出版された時点ですでに死んでいる。
プロローグに述べたような『象徴的な死』ではなく、実際に死んでいる。
多くの読者は、ぼくの死後、ゴーストライターがこの本をまとめたと思うだろう。
だが、『ぼくは――』ではじまる一人称の文章は、実際にぼく自身が生前に――
それも杏雲堂病因8階個室のベッドの上で書いた」     
吉村達也

肉体状況は極めて深刻で、見通しの暗いものでありながら、入院初日からぼくたち家族三人は精神的にまったく動揺がないし、涙もなければ悲嘆に暮れることもなく、信じられないかもしれないが、病室には笑い声が絶えない。処置室にさえ、笑い声が響くほどだ。
治る可能性の大小にかかわらず、「ガンは怖くない」という心境にすばやく到達したからだ。
この本は、手遅れを招いた救いようのない大バカ者でも、死と明るく向かいあうことができることを実証した記録である。
(本文より)

【目次】
プロローグ ぼくはすでに死んでいた
第一章 どうしてここまで放っておいたの
第二章 超手遅れのガン患者、やっと入院する
第三章 作家が口述筆記をしてまでも伝えたかったこと
第四章 作家が自ら取材ノートにつづった入院の記録
エピローグ 妻と娘からのメッセージ
あとがきにかえて 梶原秀夫

定価:本体1500円(税別)
新刊のお知らせ
 新刊のお知らせ

みなさま、長いあいだご無沙汰しておりました。

このたび、角川書店から、吉村達也の最後のノンフィクションエッセイの出版が決まりました。
二十二日間というあまりにも短い入院生活――
その病床で、吉村達也は書きつづり、語りつくし、取材ノートに自らメモをかきつづりました。命がつきる前まで……。
それが一冊の本になります。
タイトルは『ヒマラヤの風にのって』です。
角川書店から、7月下旬に発売予定です。

これから随時、内容について、当サイトにてお知らせしていきたいと思います。
今回は取り急ぎ、新刊発売の告知まで。

吉村達也 公式サイト 運営スタッフより
お別れの会のお知らせ
 吉村達也氏の葬儀日程が決まりました。故人の希望で「お別れの会」とします。

お別れの会 5月18日(金)18時00分より  
お別れの会◆5月19日(土)11時00分〜12時00分  
場所 平安祭典 深川会館(東京都江東区森下5−9−5)

ここに謹んで故人の冥福をお祈りいたします。

吉村達也 公式サイト 運営スタッフより
訃報のお知らせ
 みなさん、こんにちは。
長らくごぶさたしておりました。
突然ですが、私はこの度、死んでしまいました。
なお、QAZの正体、魔界百物語の真相、私の葬儀の段取りなど、詳細については後日お知らせ申し上げます。
18:15
ひさびさに、よく寝た!という感じです。 

時間的にはさほど長くないけど、特濃密度の爆睡だった。
担当編集者から vol.50『勉教』@角川ホラー文庫

 

225-1-obi-携帯 勉教.jpg


特殊能力者を集めた捜査班「チームクワトロ」が難事件に挑む、「警視庁超常犯罪捜査班」シリーズ。

第一弾の『ミステリオ』では、官房長官の殺害予告をした、眼球を欠落させる連続猟奇事件の犯人を追いました。

シリーズ第二弾では、いったいどんな敵が「チームクワトロ」の前に現れるのか?

 

ワクワクしながら最初の原稿をいただいたときに、目に飛び込んできたタイトルが――『勉教(べんきょう)』!?

思わず二度見してしまったタイトルは、これが初めてです。

 

 

なんと不思議な……と思いながら読み進めるうち、この作品にはこのタイトルしかない、と納得しました。

 

自らの脳にこそ、神が宿る。謎のカルト宗教を信じる天才小学生5人が、ある驚愕の計画を実行すべく画策しています。 その宗教が『勉教』なのです。

この5人は恐るべき天才なのですが、ときおり見せる小学生らしさに、思わずクスリとしてしまいます。 犯罪集団なのに、なぜか憎めない。

「チームクワトロ」の4人に匹敵するキャラクターの5人組の活躍を、ぜひご期待ください!

 

本シリーズに登場する、人語を理解できるネコ「田中」。そのモデルになったショコランが亡くなった、と聞いたときには、非常に驚き、言葉が出ませんでした。ショコランがいなければ、このシリーズも、別の物語になっていたかもしれません。

ショコランに感謝を捧げると共に、ご冥福をお祈り申し上げます。
(角川書店 岡田博幸)


【作者からひとこと】

◎いつもは舞台裏を明かさない主義のぼくですが、今回だけは少し。

◎ぼくとショコランのダブル体調不良で、完成がズルズルと延び、綱渡りのスケジュールとなりましたが、ショコランがあと三日早くダウンしていたら、この作品の完成はなかったかもしれません、

◎そんな超タイトなスケジュールの中、担当編集者の岡田君は、ほんとうによくやってくれました。彼はぼくの担当者の中で最年少ですが、極限状態にあるぼくを精神的に追い詰めないようにという配慮は格別のものがありました。

◎ありがとう。

◎それからホラー文庫の野崎智子編集長をはじめ、関連部署のみなさん、校正者の方、印刷所の方には多大なご負担をかけ、そのご尽力に感謝します。

 

◎おかげさまで、納得のいく作品に仕上がりました。

◎おたのしみください。

勉教@角川ホラー文庫 4月25日発売!

 

225-1-携帯 勉教.jpg

警視庁超常犯罪捜査班・チームクワトロ、シリーズ第二弾!


その名も『勉教』!



「勉強」の誤植ではありません(笑)。 勉教、です。

おそらく、ぼくの作品群の中でも、最もユニークなタイトルでしょう。

 

オビはこちら。

225-1-携帯 勉教 帯単体.jpg

ご報告

 
     ・
     ・
     ・


3年前から糖尿病と闘ってきたネコのショコランが、腎機能の悪化により、4月7日夜、8時11分、永遠の眠りに就きました。

17歳と4カ月半の命。

人間に置き換えると85歳ぐらいになりますが、ぼくたち家族の一員としては、いつまでもこどもでした。

 

ネコの糖尿病治療というのは、人間同様、自宅で状況に応じて一日一回もしくは二回、インシュリン注射を打つことですが、人間のように自分ではできませんから、大半は妻がやってくれていました。

3年前の5月にこの治療がはじまってからは、夫婦で泊まりがけで旅行に出ることは不可能となりました。海外旅行など論外で、東京の娘のところへ行くにしても交替で、ということになります。

長時間の移動はさせられないし、かといって、通常のペットホテルに預けられないのはもちろん、代わりに注射をしてくれる病院に預けてもストレスがかかりますから。

それでも糖尿病に関しては順調に推移して、日帰りで戻ってくるのであれば、ほとんど心配もなく家に残しておける状態でした。なので、大阪や宝塚程度なら、夫婦で出かけられたわけです。

 

しかし、ことし3月に入ってから、二階にあるぼくの仕事部屋にショコランが上ってこなくなりました。

糖尿ではなく、腎機能が急速に悪化してきたのです。それで脚力が衰え、階段が上れなくなった。

そしてショコランと「つながっている」ぼくのほうも、職業病ともいうべき腰痛がひどくなりはじめ、3月の後半から今月はじめにかけては、最悪の状態でした。

 

3/20、ぼくの誕生日を一日前倒しでお祝いするために、娘が京都にきてくれていたのですが、その家族三人の前で、ショコランは痙攣を起こして倒れました。

以後、ぼくは自らの腰痛を薬で散らしながら、ショコランに自宅点滴治療を行なうという状況がつづいていましたが、糖尿病治療のためのインシュリンの針と違って、点滴の太い針はショコランの柔らかい皮膚にも明確な痕跡を残し、「う〜ん、これをずっとつづけるのかなあ」と思っていました。

 

でも、点滴によって状況は下り坂から平坦に持ち直し、4月3日、京都を嵐のような雨が襲った日に、ぼくと妻が二階の窓から外の様子を眺めていると、ショコランが階段の三段目まで自力で上ってきて、じっとこちらを見上げているのに気づきました。

それで妻がだっこして二階に連れてきて、しばらく滞在。これがショコランにとって、最後の「仕事部屋訪問」でした。

ここ数年のぼくの作品は、ほとんどショコランが足もとか膝の上にいて執筆をしていたんですけどね。

 

一昨日―4/7土曜未明、豆電球ひとつにした一階の部屋で、ふと目を覚ますと、ショコランと目が合いました。

その前夜、二度にわたって倒れたので、洋式のテーブルこたつのふとんを前後まくり上げ、そこにペット用ヒーターを置いてショコランをのせ、こたつの両脇にぼくと妻がふとんを敷いて寝ながら、どちらの方向からもチェックできるようにして、こたつのファンヒーターを最弱モードにして暖めてやっていたのですが、そのこたつの中から、じっとぼくを見つめていました。

たぶん、ぼくが寝ているあいだも見つめていたのでしょう。

そして、こちらが起きたのを知ると、必死に立ち上がり、よたよたとした歩みで近づいてきました。

敷き布団の上までくるかな、無理かなと思いながら、手元にデジカメがあったので動画撮影をしながら様子をみていたら、ふとんまで乗ってきました。

それでカメラを止めて抱いてやろうと手を伸ばしたところ、いつもと違って、ふっとUターンをして、お尻を向けて、すぐにふとんから出ていきました。

 

ぼくが腰痛で最悪状態のとき、ふとんの中から「ショコラン、お見舞いにきてよ〜」と呼びかけると、離れたところにいてもよたよたとやってきて、腕枕に抱かれて、長いときは5時間ぐらい、ずっと添い寝をしてくれていました。向こうも患者なのに、まるで付き添いさんのように。

こっちも腰が痛いので、同じ方向ばかりに身体を向けていられず、腕枕をはずし、寝返りを打って背中を向けるんですが、しばらくして元のほうに向き直ると、まだいるんですね。

途中、ショコランはトイレに行くんですが、また戻ってきて、ぼくのふとんの中に入ってくるんです。

そんなショコランなのに、4/7の未明は、あっさりと出ていきました。これがお別れの挨拶だったのかな。

 

朝、11時すぎにまた倒れ、運び込んだ動物病院の診察台に乗せたときは、もう酸素のチューブをはずしたら、すぐにぐったりするような状態でした。

それでも先生が最後の望みを託す処置をしてくださったので、それの効果が出るかどうかを、数時間、病院近くのファミレスで待機していました。

不思議なもので、このところ家の中での移動でさえステッキに頼るほどの腰の状態だったぼくが、スタスタとまではいかないまでも、なんの支えもなく歩いているので、妻もびっくりしていました。

火事場の馬鹿力、というのは、あるものだと思いました。

 

夕方5時、酸素フードをかぶっているショコランを前に、3年間診てきてくださった先生から、最後の処置も効果なく、もって一両日と告げられ、安楽死以外に選択肢はないと思いました。

自宅で死なせてやりたいというのは、あくまで飼い主の人間的価値観に基づいた自己満足にすぎず、ここまできたら、もうショコランにこれ以上苦しませないことが最優先と思ったからです。

が、妻の気持ちを整理する時間が必要だったので、いったん家に戻り、それで覚悟を決めてから、ふたたび夜の8時に動物病院に戻り、酸素フードをはずして、ぼくたちふたりが撫でたり呼びかけたりしながら、8時8分から措置開始。

8時11分、文字どおり眠るように静かになりました。

 

人間の死に顔というものは、いくら「眠っているようですね」と言ったって、あくまで死者の顔ですが、ショコランの穏やかな顔は、文字どおり眠っているとしか思えません。

病院から連れ帰り、自宅に寝かせていても、どうみても眠っているとしか考えられないのです。じっと見つめていると、ぼくも妻も、ショコランが息をしている錯覚にとらわれました。

 

息を引き取ってから一日半が経ちました。

これから荼毘に付すために移動します。

 

こういうわけで、サイン本の送付がお約束の3月末に間に合わず、すみませんでした。

また、海外初旅行の珍道中体験記は、当分の間、中断いたします。

落ち着いたら、またHPの更新を再開します。

私もプロですので、作品には影響がないようにします。

 

なお、ショコランは私の作品のいろいろなところに名前や品種を変えて登場してきましたし、これからも出てきますので、可愛がってやってください。

直近では、今月下旬発売の角川ホラー文庫『勉教』(チームクワトロ・シリーズ第二弾)のレギュラー動物キャラ「ネコの田中」がそれです。

『原爆ドーム 0磁場の殺人』本日発売!

224-1-携帯 原爆ドーム 0磁場の殺人.jpg

講談社ノベルスより、志垣警部と和久井刑事の世界遺産シリーズ第2弾『原爆ドーム 0磁場の殺人』本日発売されました。

その内容をご紹介。

 

【帯】
世界遺産とパワースポット
過去と現在を結ぶ罪の真相!
志垣警部と和久井刑事、「0」の謎に挑む

【あらすじ】
美少女転校生・南紫帆が中一の夏、彼女の兄で高校生の純太が、原爆ドーム近くで集団暴行によって殺された。

18年後、なぜか紫帆は、兄の死を目撃した当時小学生の男・中尾真治と家庭を築いていた。

その結婚に不自然さを感じる志垣警部と和久井刑事。

というのも、都内で起きた残虐な殺人事件の被害女性が、18年前の過去の純太殺しに関与していた疑いが浮上したからだった。

これは過去の復讐なのか?

だがそこには、誰も想像しなかった意外な真相が隠されていた!


【作者のことば】

携帯-慰霊碑と原爆ドーム.jpg

安らかに眠って下さい 過ちは繰り返しませぬから


原爆ドームを背後に控えた原爆死没者慰霊碑の銘文は、「過ちを繰り返しませぬから」という決意を述べている主語は誰なのか、言い換えれば「原爆の悲劇という過ちを犯した」のは誰なのか、という観点から、多くの議論を巻き起こしてきました。

でも本作では、それをもう少し違った切り口から捉えています。

「過ち」を二度と繰り返さぬとの決意は立派ですが、取り返しのつかぬ過ちで死んだ人にとっては、はたして意味のある反省なのでしょうか?

最近の不祥事における謝罪会見もそうです。最初に迷惑をこうむった人への心からの謝罪よりも、「二度とこのようなことを引き起こさない」決意が先に立つ。

犠牲者やその遺族にとっては、なんという虚しい反省の弁でしょうか。

そんな疑問を、登場人物のひとりも抱いたのです。